あの日、僕はとんでもない契約をしてしまったことにようやく気が付いたのでした。
それまでは心のどこかでずっと「これは射精管理プレイなんだ」と思っていました。
射精管理が辛いことはわかっているけども、射精管理プレイは自分自身でどうやってもオナニーできないことがたまらなく自虐的で気持ちいい。
貞操帯と言う本格的な調教道具を使って、1ヶ月2ヶ月と少しずつ射精禁止期間を伸ばされ、自分の限界を超えていく。うまくいけばやがては永久貞操帯も。
ご主人様を専属のオナ禁トレーナーみたいに考え、ときどき「射精」と言うご褒美を与えながら自分を少しずつ成長させてくれるよきパートナーみたいに考えていた自分がいました。
でも現実は違いました。
これは「プレイ」じゃない。「リアル射精管理」です。
貞操帯という物理的な方法でチンポを拘束され、1秒も休むことなくオナニーを封じられる。しかも金属で自分専用に設計された特注貞操帯です。ひとたび施錠されてしまえば自分で外す方法はありません。
装着中は半勃起状態になり、ペニスチューブに擦れて気持ちがいい時もあります。でも射精はできない。勃起するとチンポが長くなり、先っぽの性感帯部分がチューブの中間を超えて全く刺激が伝わらないエリアに入ってしまうからです。
そこに入ってしまうとどんなに貞操帯を揺すっても性感帯部分に全く刺激が伝わりません。刺激が伝わるのチンポの根本から中腹ぐらいまでで、ここに刺激を与えられても射精できません。
しかも貞操帯を揺すればチンポの根本が傷つくことが分かった以上、長く激しく揺すり続けるわけにも行きません。ウェストベルトの擦れも心配です。
結局、貞操帯から出てくるのは日増しに濃くなるドロドロの我慢汁だけで、白濁の液体は決して放出できないのです。
チンポを貞操帯から抜き取りたくてもペニスチューブの入り口はチンポの根本に深く食い込んでいて抜ける気が全くしません。
しかもこの貞操帯は僕専用です。僕のチンポが身体から生えている場所ピッタリにペニスチューブが待ち構えていて、完璧にチンポを丸呑みしています。どうやったってチンポは抜き取れません。
それなら貞操帯全体を回転して横にスライドさせられないかとも思いましたが、人間の胴はまん丸じゃないのとサイドバーがあるためほとんど動かすことができません。
上下左右前後、どの方向に引っ張っても貞操帯は僕のウェスト・股間からピクリとも動きません。まるでもう僕の体の一部みたいです。
無駄なことは分かっていますが、バイブを当てたりもやってみます。この1ヶ月の間にやり尽くしていて結果は見えていますが、それでもやらずにはいられません。
1ヶ月の間にできた貞操帯仲間にも聞いてみました。
最初、貞操帯を嵌められたときは「自分では外せない」「これから本当に管理される」って言う性的な興奮があって、その時はちょと頑張ったら射精できたらしいです。貞操帯プレイをしている人はそれで射精してしまう人も多いようです。
でも今自分の置かれている状況がプレイではないと分かった状態で、そんなファンタスティックな気持ちが起きるわけもありません。
ご主人様になんとか謝って一日でも早く貞操帯を外してもらいたいと思いました。
続く…
写真:My Hotz Pic, 純潔工房